渓嵐国泰山海紘宮

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February 03, 2011

桑田佳祐 プレミアムリスニングパーティー 本編Part1 #kuwatamm

さて、本編である。
一曲ずつ簡単な感想を書いてみる。
これからプレミアムリスニングパーティーに参加する方、
及び、まずは自分の耳で、という方は割愛いただけると幸いです。

01.現代人諸君!!〈イマジンオールザピープル〉
桑田佳祐お得意の、現代社会の問題ををえぐる風刺的作品。
9年前に『Rock'n Roll Hero』を教材化したことがあるのだが、
その時に、曲の主題は「連帯の呼びかけ」だと読んだ。
「沈黙は愛じゃない」というフレーズは、
矛盾だらけの世に中だけど、声をあげ、
ともに正していこうという、力強いメッセージだと受け取った。
この曲には、しかし、その力強さはない。
曲名からもわかるように、ここで歌われるのは
行動の前段階の「イマジネーション」について。
この十年で、日本は後退している、ということか。
はたまた、やはり、桑田佳祐も十年、歳をとったということか。
結論から言えば、両者ともに事実なのだろう。
この十年の生徒の変化を見れば、
(私と生徒、だけでなく、生徒間の)「共通理解」項目が減ったのは
職員間では当然とされる話題だし、
何しろ現代は、多様化の時代だ。
桑田さんだって大きな病をされたわけだし、
私だって、十年前のようには体が動かない(^^;;
暗澹たる気持ちになってしまう歌詞のオープニングナンバーだが、
ギターサウンドは痛快。
それに、現代を正しく切り取れば、これは正しい理解なのである。
しかしながら、緊張感あふれる始まりに感じてしまった。

02.ベガ
オープニングの緊張感を一気に裏切る
桑田ソロでは珍しいかなりPOPなラブソング。
思わずキュートさに胸が躍る。
曲調はまったく違うが、
曲イメージとしては『可愛いミーナ』ばりのスイートさ。
なんだこの極端な甘辛バランスは!!と、
実に今風な取り合わせに思わず唸る。
しかしながら、大サビはかなりピリッとしてて、
一曲の中でも絶妙バランス。
嫌いじゃないんです、こういうの(^^;;

03.いいひと〜Do you wanna be loved?〜
三曲目は再び社会風刺的作品。
どこにでも誰にでもいい顔をして、
好かれることを至上命令として自らに課すボスの話。
誰から好かれてるか私には皆目検討もつかないK首相か
普天間問題で迷走したH首相か…(私はそれなりに評価してますけど)
思い当たるひとが多すぎてため息が出る。
どう生きるかを考えた時に、他人の評価に重きを置くのか
自分の思いに重きを置くのかは、
大きく生き方を左右すると思う。
私は後者を大切にする中で受け取るのが本当の評価で
それ以外は無意味だと思うが、
それは時として協調性の問題にされてしまい
なかなか難儀なことがある。
でも、桑田さんは間違いなく後者を尊ぶ人で、
その上でこれだけの支持を得ているのだから、
まさに理想的だ。
ホントに日本の首相として彼以上の人物はいないのではないかと
いつも思うのだが、ライヴが見られなくなると私の死活問題なので、
利己的にも口を噤むことにする(^^;;

04.SO WHAT
四曲目。そろそろ来るか、やっぱり来たか、という感じの
グログロぐっちょん系…かと思いきや、
まさかの普天間問題絡みの、これも社会風刺曲。
桑田さん特有の生々しいエロティシズムと基地問題のリンクが、
実にリアルな曲に仕上がっている。
基地問題は売春に似てると私も思う。
それでしか生きていけないように陥れられた切なさが
沖縄の基地問題にはあるのだ。
普通なら気づかないような取り合わせの妙が、
絶妙に響いてくるのが俳諧の面白さなのだけど
それに似たものをこの曲には感じた。
この混沌としたなんとも薄汚れた悲しさこそ、
桑田さんがこのアルバムで描きたかったという
「今の日本を生きる」という気分なのではないだろうか。

05.古の風吹く杜
混沌の沖縄から一転、古都鎌倉の爽やかな風を感じさせる楽曲。
これまた、配置に唸らされる。
一見ちぐはぐに見えるが、
鎌倉は言わずと知れた古戦場で
(アルバム『kamakura』にその辺は詳しいよね)
言わば歴史の中で洗われた戦場なのだと思う。
今、戦場である沖縄から鎌倉へは、遠い道のりかもしれないが
確かに繋がるという希望だと、
私は勝手にこの曲ののどやかさを受け取った。
『声に出して歌いたい日本文学』の与謝野晶子の歌のメロディーが
とてもすきなのだけど、曲調はそれに近いように感じた。

06.恋の大泥棒
ユースケサンタマリアと作ったかのようなナンパソング。(おい(^^;;)
この系統の曲も少なくないが、その中ではちょっとレトロな雰囲気で前半の深刻さを軽くする配置かなぁ。
勘違いオトコを可愛く描くことにかけての桑田さんの手腕が
見事に振るわれている楽しい曲である。

と、ちっとも簡単じゃねぇな。
長過ぎ!!ってことで、三つに分けます。

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Comments

夜遊びで改めて聴いて自己コメ。
『ベガ』は、POPだけどSoulだな、って
思ったんだよね。
久保田利伸っぽくない?

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雅俗共賞〜最近観た映画〜

  • 真珠の耳飾りの少女
    :
    光の変化を感じ取るものと、そうでないもの。それを人々は「芸術を解するか否か」と表現するのだけど要は感性の問題。美とか快とかいうものの一致こそが人を理解する根本を成すのだと思った。映像がもの凄くきれい。 (★★★)

音吐朗朗〜最近聴く音楽〜

  • 雪月花
    YUMING: WINGS OF WINTER,SHADES OF SUMMER 
     時に、出会いは偶然。4年も前に発売されたこのアルバムを、今日、このタイミングで初めて聴いたのも、偶然。十代の頃から、ユーミンの曲の「やさしさに包まれ」て、歌詞の鋭さに突かれて、何度も窮地を切り抜けてきた。今回も、きっと背中を押してくれるね。どんな状態になっても、私らしく、凛といること。そうきっと「悲しみにも時は流れ 海へと注いでいく」のだから。 (★★★★★)
  • 『愛と欲望の日々』&『Lonely Woman』
    サザンオールスターズ:
    『大奥』のようなドラマを軽やかにするのはサザンしかいないのかも。女の情念なんてハレルヤ!ってなもんかな。きらびやかなジャパネスク調のサザン(世は万葉あたりね)、実はかなり好き(^-^)『Lonely Woman』は秋冬のサザン。実はサザンは全天候型なのよ(笑)(桑田さんは雨男だけど) (★★★★)
  • 乙女ノックアウトナイト
    比屋定 篤子: ひやじょう
    久々発売の4thアルバムのお気に入りの曲。もう大分前からライヴでは歌われていたけど、毎回このテンポにくらくらでした(^-^)レコード会社の人からこの題名は・・・と言われたらしいけど、この題名あってこそ、だと思う。オザケンの『東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディーブロー』を思わせますです。 (★★★★)
  • ミモザ
    ゴスペラーズ:
    最近、どれを聴いても同じに聴こえる(爆)新しい刺激が欲しいよぉ。でも、サビの黒ポンの声は良いね。あとCMの唐沢くんもね。 (★★)

錦心繍口〜最近読んだ本〜

  • J・K・ローリング: ハリーポッターと秘密の部屋
    ハリーポッターシリーズは、話題になってすぐに1作目を読んだのだけど、正直、あまり興味が持てず、そのままにしておいた。が、最近、生徒と面接の練習をしている時に「教育学部に行きたいと思ったのは、ハリーポッターシリーズのダンブルドア校長先生の影響があります」というのを聞いて、改めて読んでみようと思った。この巻でも、自分がスリザリンと関係深いのではないかと悩むハリーに、「大切なのは、どう生まれたではなく、何を選ぶかだ」と助言するところがいちばん心に染みた。なるほど、教育指南書として読むハリーポッターもありだな、とシリーズ読破を試みている。それにしてもロックハートは、ひどすぎる教師だ(笑)
  • 竹田 青嗣: 「自分」を生きるための思想入門
    思想とは、社会的には人間に「正しいこと」を教えるものではなく、社会の中で絶えず「より合理的な関係」を作り出していくための“技術”であり、実存的には、個々の人間が、自分の生全体から「より大きいエロス(生きる喜び)」を引き出すための有効な“技術”であるという主張には、目から鱗が落ちた。自分が目指す生き方のために、様々な思想家の思想をどう理解し、どう選び取るか。哲学とはかくも実用的なのかと感動した。さて、私は、何をえらべばいいのか。それこそ、自分でしか決められない実存的問題なのである。 (★★★★)
  • 鈴木 真砂女 ・黛 まどか : 恋がすべて
    新旧女流俳人対談集。鈴木 真砂女という名前は知っていたが、こんなにも壮絶な恋をした人だったとは・・・その激しさと、強さと、美しさに号泣。魂が惹かれあうというのは、きっとこういうことを言うのだろうな。そんな巡り会いがひとつあれば、人はしあわせなのだと思う。黛さんも、そういう恋が出来るといいですね(笑) (★★★★)
  • 小谷野 敦: モテない男
    ものすごく面白くて、旅行中に二日で読み終えて、友人に押し付けてきた(笑)「恨み言」的な体裁を取りながら、しっかり分析されているところが流石。「恋愛はしなくても生きていける」と提唱したいけど出来ないジレンマが面白かった。(なんて言ったら怒られるかも)私はやっぱり本居宣長派の恋愛至上主義です(^^; (★★★★)
  • 養老 孟司: バカの壁
    今更ですが(笑)これって、ベストセラーなんだよね?一昨年、日本でいちばん読まれた作品なんだよね?こういう「もっともなこと」の溢れた本がそんなに売れてるのに、こんなにどうしようもない社会なのは何故なんだろう?(^^;「個性」についての考え方など、とてもわかりやすくて的確だと思いました。 (★★★★)
  • 瀬尾 まいこ: 図書館の神様
    文学音痴のでもしか国語教師が主人公。結構いるんだよね、実は(爆)私、もの凄く苦手なんだけど(爆)でも、まぁ、現代的には響きやすい話なのかもしれない。これをきっかけに漱石や周五郎を読む人が出れば、それはそれで良いのでしょう(^^; (★★★)
  • 小谷野 敦: 性と愛の日本語講座
    近現代文学における性愛に関係する言葉を、まじめに調べた一冊。下世話に思える言葉であろうと、いくつもの出典に当たって読み解いて行く作業はまさに国文学。大学でやってたことを思い出して楽しかった(^-^) (★★★★)

気韻生動〜最近観た舞台〜

  • Dr.TV
    福澤一座:
    福澤一座の第二回公演。言葉とテレビにこだわったこの作品群は、これからも小さなエピソードを繋いでいく形なのかな?正直言って、去年の方が面白かったなぁ(^-^;)しかし、森圭介アナはやっぱり好み(^^;一瞬「畑中くん?」と思う部分があって、やっぱり好きなタイプが似ていることが判明。結局ショタコンか(爆) (★★★)
  • SHIROH
    劇団☆新感線:
    歌うような台詞、とよく言うが、歌がきちんと台詞になっていることに感動。上川さんはとても歌が上手いと言う訳ではないのだが、すごくまっすぐに体に染みてくるのだ。『マイ・フェア・レディ』の レックス・ハリスンみたい。もう一人のシロウ、中川くんはもの凄く歌がうまかった。そして、ロック。それから迫力の群舞。すごい。少しは見習え<『クラ○ディア』(爆) (★★★★)
  • 『スキップ』
    演劇集団キャラメルボックス: タイムトラベルシアターVol.1
    都合三回鑑賞。一度目は現在の自分に重ね合わせて観てしまって号泣。二度目は少し冷静になり、自分が頭の中でだいぶ補って見ていること気付く。それでも、告白されると泣いてしまう(;_;)3度目の千秋楽は、坂口さんの熱演にまた引き込まれ、クライマックスでやっぱり涙を禁じ得ない。とにかくさわやかに泣けた。演劇としての構成の問題などはあるのだろうけど、小説も含めて十二分に『スキップ』の世界を堪能できたことに感謝。 (★★★★)
  • 沖縄ラーメンズライヴ
    ラーメンズ:
    『沖縄ラーメンズライヴ  サーターアンダギーは見かけのシンプルさの割に名前が長過ぎ  A&Wは貴方と私の略。  ラーメンズにとって沖縄が楽園になるかどうかは客次第』 やっぱり頭の良い人の考えることは面白い。 (★★★★)
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