オペラ座の怪人
ミュージカルプレイの傑作として名高い
『オペラ座の怪人』。
だが、私が初めて観たのは
今春公開された映画版。
厖大な制作費とCGで練り上げられた
見事な映像には、本当に魅了された。
と、同時に、
「一体これを舞台で
どう表現するって言うの???」
という疑問は日増しに強くなるばかりであった。
あれから半年。
念願かなって、劇場海にて
『オペラ座の怪人』の舞台の鑑賞となった。
映画と同じく、事件から数十年後のオペラ座での
オークションから物語が始まる。
否が応でも目を引くのが、
舞台中央にある
「 Chandelier」と書かれた布がかぶされた物体。
ラウル伯爵の落札とともに、
シャンデリアが舞い上がる。
ぐんぐん吊り上げられ、観客席の真上へ。
あっという間に、劇場がオペラ座になる。
見回せば、舞台を縁取る装飾も、
まさしくオペラ座そのもの。
見上げればシャガールの天井まで
見えるかのような錯覚さえ覚える。
空間を超えた舞台を、
ファントムは縦横無尽に飛び回る。
否、神出鬼没と言うべきか。
映画ならば、いくらも画面は切り替えられる。
でも、ここは舞台。
何故、そんなところから?
さっきまであそこにいたはずなのに?
やっぱり怪人なの???
御しやすい私なぞは、
全くわけがわからぬまま、翻弄される。
舞台は立体なのだ。
改めて、その凄さを見せつけられる。
役者が舞台を飛び出ることはしばしばある。
しかし、この物語では、劇場自体が舞台なのだ。
隣で舞う鳥たちに触発され、
サバンナなんだと思うまでもなく、
今座っているこの客席が、
そのままオペラ座にシンクロする。
ふと気づくとオペラ座にいる。
怪人の魅力も、恐ろしさも、
生身の身体を感じるからこそ
真に迫る。
例えば、舞台の中で殺される人々。
描写をシンプルにせざるを得ないからこそ、
この舞台の中で人が死ぬ、ということの
衝撃が走る。
さっきまで、そこで声を発していた人の死。
その体温がまだ残るからこそ
どんなに魅力的であろうと、
ファントムは許すべからざるものだと
惹かれてはならないものだと感じさせる。
そして、その対極にあるラウルの堂々たる魅力。
明るい太陽のような、
自信にあふれるその振る舞いと表情に
とても魅了される。
まさに、舞台だからこそのエクスタシー。
日本語の歌詞というのは、
まぁ、『Point of Noreturn』なんかで
ちょっと気になったけど、
でも、基本的には平気だった。
なにより、やっぱり、音楽が素晴らしい。
あの曲と曲とのつながりが、
何度聞いても心地よい。
やっぱりサントラ買おうかな。
(こっちはきっと映画にする(^^;)
次はシャンデリア下の席で見てみたいなぁ、と
思う海紘でありました(^^;
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